メインクーンの特徴

メインクーンの発祥・歴史

メインクーンは、北アメリカで自然発生的に生まれ、厳しい自然の中でたくましく生き抜いてきた猫と考えられており、実際に北アメリカ・メイン州の公式な猫として、州から認定を受けている猫です。

メインクーンの発祥については、とても興味深い諸説があります。

よく言われているのは、「メインクーン=メイン州のアライグマ(Coon=Raccoon)」という名前のとおり、その土地に住んでいた野良猫とアライグマとの間に生まれた猫であるという説です。ふさふさした尻尾と、メインクーンの一般的な毛色であるブラウンタビーがアライグマに似ていることや、水を手ですくって器用に飲むしぐさがアライグマにそっくりであることから、そう信じられたようです(生物学上はありえないそうですが……)。

また、フランス革命のときにマリー・アントワネットがフランスから逃亡しようとした際、飼っていた6匹の猫をメイン州のウィスカセットに逃がし、その猫が現地の猫と交配して誕生したのがメインクーンである、という説もあります。

一番現実的だと言われているのは、ヨーロッパにいた長毛の猫(アンゴラ種)が、ニューイングランドの水夫(またはバイキング)によってアメリカへ連れてこられ、その土地の短毛の猫との間にできた猫であるという説です。メインクーンが、バイキングで有名な北欧の猫・ノルウェージャンフォレストキャットに似ているのは、本当にバイキングが関係しているのかもしれません。

メインクーンという名前が最初に文献に登場するのは、1861年に出版された「キャプテン・ジェンクス」という本で、黒猫と白猫のメインクーンが登場します。その頃からメインクーンはとても人気があり、1895年にマディソンスクエアガーデンで開催されたキャットショーでは、「Cosie」という名のブラウンタビーのメインクーンの雌猫がBest Catを勝ち取ったという記録も残っています。

その後、ペルシャなど華やかな猫種の流行によりメインクーンの人気は一時かげりを見せますが、1950年頃から多くの愛猫家がメインクーンをショーに出し、その血統を保存し始めました。1968年には、6人のブリーダーがメインクーンの保護・育成を目的に「メインクーンブリーダー・愛好家協会(MCBFA)」を設立。今日では1,000人以上の愛好家と200人以上のブリーダーをメンバーに抱え、ますます発展を続けています。そして今、メインクーンは世界的な人気猫種のひとつとなっています。

このように発祥には諸説あるものの、その後メインクーンは北アメリカの厳しい自然の中で自然淘汰され、強く、健康で、ワイルドな猫となりました。計画的な繁殖の歴史は比較的新しいですが、ブリーダーたちはこの「強く、健康で、ワイルド」というメインクーンの特徴を理想としてブリードを行っています(その性格はとても穏やかで、時としてどんくさく、ワイルドな外見とはまるで違うのですが、そのギャップがまたたまらないところです)。

メインクーンの性格

メインクーンはとても人懐っこい猫ですが、過度にベタベタしてくることはありません。一定の距離を保ちながら、さりげなく飼い主と同じ部屋にいるのが好きなタイプです。

居間、キッチン、トイレ、お風呂……飼い主の行くところどこにでもついていきます。性格は穏やかで、いつもリラックスしてのんびりと行動します。一般的に男の子は甘えん坊、女の子は独立心旺盛で気取り屋さんと言われますが、男の子も女の子も茶目っ気たっぷりでとても可愛らしい性格です。

飼い主と遊ぶのも大好きで、ボールを投げるとくわえて戻ってきて「また投げて〜!」というような遊びをする子もいます。まるで犬のようですよね。メインクーンはその穏やかな気質から、他の猫種や子供、犬とも比較的仲良くやっていけるといわれています。

メインクーンの特徴

メインクーンの体の特徴(耳・目・被毛・尻尾などの解説図)

メインクーンのルーツは北アメリカの土着猫なので、厳しい気候に適応できるような特徴を持っています。

厚く耐水性のある被毛を持ち、特に襟やお腹の部分の毛が長くなっており、水や雪から体を守っています。被毛には質感があり、体に沿って滑らかに流れ落ちています。週1回コームでとかすだけできれいに保つことができ、比較的お手入れの手間がかからない猫種です(ただし、ブルー系の毛色を持つ子は毛質がやわらかく毛玉になりやすい傾向があり、ウェーブがかった毛質の子もわきの下や尻尾に毛玉ができやすいので、こまめなブラッシングが必要です。ブラウン系の子は比較的お手入れが楽です)。

尻尾は長く、毛がふさふさしていて狸の尻尾のようです。これは、寒い冬に耐えるため、眠るときに体に尻尾を巻きつけて防寒具代わりにするためだといわれています。耳には他の猫種よりたくさんの飾り毛(リンクスティップ)が生えていますが、これも寒さから身を守るためのものです。また、雪の上を歩けるよう、大きく丸くふさふさした足を持っています。

生存競争を勝ち抜くための大きな耳と目、獲物を捕らえたり水を飲んだりするのに役立つ、比較的長く四角いマズル(顎)も特徴です。

メインクーンは筋肉質で、がっしりとした大きな猫です。オスは通常13〜18ポンド(約6〜8kg)、メスは9〜12ポンド(約4〜5.5kg)ほどになります。冬になると毛が伸びるので、さらに大きく見えることもあります。

成長はゆっくりで、体が完成するのは3〜5歳頃と言われています。気質は一生仔猫のようで、大きく、優しく、少々抜けたところもある——そんな愛嬌たっぷりの猫です。鳴き声も体の大きさに似合わず、鈴を転がしたような高くかわいい声をしています。